初心者ランナーがトレーニングを習慣化できるようになると、次はもっと速くなりたいとか、もっと長距離を走れるようになりたいと欲が出てきますよね。
一般的に取り入れられているトレーニング方法のひとつにLSDトレーニングがあります。頻度はどれくらいがいいのでしょう?
今回は「LSDトレーニングの頻度は?毛細血管との関係やメリットも!」と題して初心者ランナーのLSDについてご紹介します。
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LSDトレーニングとは?
LSDとはLong Slow Distanceの略で文字通りゆっくり長い距離を走るトレーニングです。
元々女子マラソンでソウル五輪の代表となった浅井えり子さんの育ての親である佐々木功監督がLSDをトレーニング方法を日本に広めました。今では多くのランナーが取り入れているトレーニング方法ですね!
LSDは何といってもマラソンに適した体質に仕上げていくためのトレーニングとして欠かすことができません。
特徴として負荷が軽いことです。60分以上の長時間をスローペースで走ることで有酸素運動の能力が向上するとともに心肺機能も高まります。
ランニングを始めたばかりのランナーの中には長続きしない人をよく耳にします。それは走るペースを上げてしまっているからしんどいと感じて長続きしないのです。
LSDではスピードを抑えて走ります。初心者ランナーでは速歩きよりも少し速いくらいのスローペースで走るのでつらいと感じることはありません。
LSDもただ闇雲にゆっくり長い距離を走るだけでは効果が上がってきません。初心者ランナーが効果的に成果を出すためにはどのようにLSDトレーニングをしたらよいのかみていきましょう。
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LSDトレーニングの頻度はどれくらいがいい?
初心者ランナーの場合、土台作りとしてLSDトレーニングを取り入れるようにしましょう。
頻度としては1週間に1回程度、もしくは3回走る内の1回をLSDに充てるのがよいでしょう。
中級者ランナー以上ではハーフマラソンをフルマラソンの調整に走ることも少なくありません。
中級者ランナー以上の場合、スピード系のトレーニングが多くなってくると疲労回復などのバランス調整としてLSDトレーニングを取り入れています。
初心者ランナーの場合は、LSDトレーニングをまずは身体の土台作りとして取り入れましょう。
具体的な頻度としては、
- 週末だけ走る初心者ランナーであれば月1回はLSDトレーニングにする。
- 週に3~4日ランニングに慣れてくればそのうちの1日はLSDトレーニングにする。
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LSDトレーニングを行う際の注意点は?
- 一定のペースで走ろう!
走っているうちにどうしてもペースが速くなったり遅くなったりします。
ペースはゆっくり一定のスピードを保つように心がけて走りましょう。
初心者ランナーの場合は、最大心拍数の70%までに抑えるようにします。心拍数の計算方法はこちらでまとめていますのでご覧ください。
- 走り方(フォーム)を意識しよう!
LSDトレーニングはゆっくり走ることで腕の振りや脚の動きを確認しやすくなります。フォームを意識することに向いているトレーニングなのでチェックしながら走りましょう!効率のいい走り方についてはこちらでまとめていますのでご覧ください。
- 水分補給をしっかりと!
長時間走ることになりますのでスポーツドリンクなどを必ず持って走りましょう。特に夏場は脱水症状や熱中症にに注意が必要です。水分補給についてはこちらにまとめていますのでご覧ください。
日陰を選んでキャップ帽をかぶりこまめな水分補給をとり暑さ対策をしましょう。
初心者ランナーの場合は、90分くらいから始めてみるのがいいでしょう。慣れてくれば180分走れるようになるので徐々に時間を延ばしていきましょう。
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LSDと毛細血管の関係&メリットは?
LSDと毛細血管の関係についてみていきましょう。
LSDは毛細血管を発達させる!
身体のすみずみまで酸素を運ぶために毛細血管があります。この毛細血管が発達している方がより効率的にエネルギーを生み出すことができます。
毛細血管を発達させるためには、低負荷、
LSDのような有酸素運動はまさにその理想にかなったトレーニン
LSDは毛細血管を拡張し、より効率的にエネルギーを燃焼することができる肉体に変えていく
また、
LSDは筋持久力をつけられる!
ゆっくり走るLSDですがジョギングとは使う筋肉が違います。そのためジョギングよりきつく感じるかもしれません。
LSDにより長時間走るための筋持久力が鍛えられます。
厚生労働省の出している資料で、毛細血管の発達と筋持久力について次のように記載されています↓↓
筋持久力とは繰り返しの負荷を何回続けられるかというある特定の筋肉の持久力のことです。
パワーは小さいが、持久性が高く、疲労に対する耐性が高い「遅筋」(筋持久力に関係)
筋持久力のトレーニングは最大筋力の4割程度軽い負荷の有酸素運動で、運動できる限界に近づくように繰り返し続けることによって行われます。これによって筋線維周りの毛細血管が発達し酸素供給力が高まることで持久力が高まります。
引用元:厚生労働省e-ヘルスネット
このようにLSDは素晴らしい効果が期待されるトレーニング方法であることがわかります。
LSDは有酸素運動能力を高める!
ランニングは、まさに有酸素運動ですよね。結局、有酸素運動能力を鍛えることがランニングの能力を高めることになります。
LSDトレーニングのように軽い負荷運動を続けることで有酸素運動能力を高めることができます。負荷が大きいと無酸素運動の割合が当然増えてしまいます。
効率よく有酸素運動をするには負荷の軽いLSDトレーニングが有酸素運動能力を高めることにつながります。
LSDが毛細血管を発達させる効果が期待できることによって、全身への酸素運搬を増やすことにつながり有酸素運動能力が向上するのです。
LSDはマラソン体質を作り上げる(遅筋を鍛える)!
短距離を速く走るのに必要な筋肉「速筋」と、長距離を走るのに必要な筋肉「遅筋」があります。
ランニングには当然「遅筋」が重要です。
速筋の割合が多いといわれるスプリンター体質の人であっても、LSDによって遅筋を発達させてマラソン体質に変化させることができます。
LSDは脂肪燃焼に効果のある有酸素運動です。LSDはゆっくり走るトレーニングなので遅筋が発達していきマラソン体質が作り上げられることになるのです。
LSDでランニングを楽しく習慣化させる!
ランニングのトレーニングで普段よりゆっくり走るLSDは当然、ラクに走ることができますよね!
長い時間をかけるトレーニングですが音楽を楽しみながら走ったり、気の合った仲間とおしゃべりしながらできるトレーニングなのですぐに時間が経ってしまします。
キツイだけのトレーンニングでは楽しくなく長続きしにくいものです。ランニングを習慣化するためにも、マラソンに適した体質に仕上げていくためにもLSDは取り入れたいトレーニングです。
注意点として街中を走る際は音楽やおしゃべりに夢中になり自転車等にぶつかったりしてケガをしないよいうに気をつけましょう!
LSDはダイエット効果も期待できる!
有酸素運動は体脂肪をエネルギー源として燃焼させ、内臓脂肪も同様に減少させます。
LSDはゆっくり長く走ることで有酸素運動がより効果的に脂肪を燃焼させることができ、まさにダイエットに適したトレーニング方法です。
普段のランニング練習自体も有酸素運動なので脂肪を燃焼させているのですがLSDは特にダイエットに効果があるというわけです。
LSDはランニング脚の土台を作る!
初心者ランナーが長い距離を走るためにはスタミナのあるランニング脚の土台作りが必要です。
LSDトレーニングは普段より歩幅が狭くなるので歩数が増えます。設定時間も普段より長くなることから長い距離を走る土台となる脚作りに適したトレーニングといえるでしょう。
LSDは疲労回復に役立つ!
LSDは毛細血管を発達させ、酸素や栄養素を各細胞に届ける働きと不要な老廃物や二酸化炭素を回収する働きがあります。
毛細血管によって届けられた酸素や栄養素によって疲労を回復させることができます。
オーバートレーニングにより疲労が溜まったままではケガや故障のリスクが増えてしまいます。LSDを取り入れることにより疲労を回復させ身体をリフレッシュさせましょう!
LSDで長距離ランの自信をつけよう!
初心者ランナーであればハーフマラソンに挑戦したくても20km以上もある距離を走ることができるか不安で仕方がないことでしょう。
ましてやフルマラソンは全く考えられないかもしれません。LSDトレーニングを取り入れればだんだん不安が解消し長距離ランに対して自信がついていきます。
LSDにより自分がどれくらいのタイムでどれくらいの距離をどれくらいのしんどさで走れるのかが把握できます。
LSDの回数が増えるにつれ記録も向上し、自信につながります。自信をつけてハーフマラソン、フルマラソンに挑戦しましょう!
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LSDトレーニングの頻度 まとめ
ランニングの中でもスピードや持久力、心肺能力を上げるためのトレーニングはいろいろありますが、その中でもLSDにはさまざまな効果が期待できるので初心者ランナーも是非取り入れたいトレーニングです。
LSDの頻度としては、週末だけ走る初心者ランナーであれば月1回はLSDトレーニングに充て、
週に3~4日ランニングに慣れてくればそのうちの1日はLSDトレーニングにするのもいいですね。
特に初心者ランナーはLSDで持久力に自信をつけて、いつかマラソンに挑戦しましょう。
乳酸を防ぐLT値の計算方法については、是非こちらの記事をご覧ください。
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