ジョギングやランニングをする上で、心拍数を目安にトレーニングしている人も多いでしょう。
健康な身体作りのためには平常時の心拍数を把握し最大心拍数を知ることがとても大切です!
また、乳酸が溜まり始めるLT値の心拍数を知ることで長距離を無理なく走ることができます!
今回は「乳酸を防ぐLT値の計算方法!心拍数でトレーニングする目安とは?」と題してお伝えします。
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目次
平常時の心拍数を知ろう!
まずは自分の平常時の心拍数を知ることが大切です。
最近のランニングウォッチには心拍数を計る機能のついたものが出回っていて、気軽に心拍数を計れるようになってきました。
心拍数を計る機能がない場合は、手首の親指の下あたりに指を添えると計れますよね。首で計る人もいます。腕時計に心拍計がついているスマートウォッチなんかもありますね。
手首の親指側を通る橈骨動脈(とうこつどうみゃく)に人差し指、中指、薬指を3本並べて当て、1分間の脈拍の回数を数えます。30秒間数えて2倍する方法もあります。
引用元:健康長寿ネット
心臓が常にポンプの役をして全身に血液を送っているのですが運動をすると心臓の回転も当然変化していきます。平常時の心拍数を把握しておくことで体調の変化や運動の効果を知ることができるのです。
それではどのように計ると平常時の心拍数といえるのでしょう?
寝起きの状態でもいいですが、横になった状態もしくは座った状態で5分間は動かず安静にし、その後計った心拍数が平常時の基本の心拍数です。
ご自身のこの基本の心拍数を知っておくことが体調管理に役立ちます。
当然体調が思わしくない時や疲れがたまっている時、時差ボケの時などは心拍数が5以上高くなると言われています。
自分の平常時の心拍数を知って体調管理に役立てましょう。心拍数の計り方はこちらをご覧ください。
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一般人とアスリートの心拍数の違いは?
全く運動をしていない人とごく普通の一般人とアスリートではどれくらい心拍数の差があるのでしょうか?気になりますよね。それぞれの基本の心拍数についてみてみましょう!
- 運動不足や体調不良の人の心拍数は1分間に81回以上あるといいます。
- ごく一般人の心拍数は1分間に60~80回の範囲でしょう。
- アスリートは1分間に59回以下です。
あなたはどこに入りますか。私はランニングを始める前は65回ぐらいでしたがランニングを始めてから57回ぐらいになりました。
やはり続けることで心臓も鍛えられ心拍機能もアップしたのかもしれません。
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目標心拍数の計算方法は?
あなたは何のためにランニングをしているのでしょうか?走ることが好きだから?有酸素運動なのでダイエットにいいから?健康維持のため等々理由はそれぞれ違いますよね。
健康な身体を維持、向上したいという思いは誰しも同じです。
ランニングという有酸素運動は健康で丈夫な身体を作り上げるだけではなく脳の活性化にも貢献します。そのために適切なトレーニングを心がけましょう!
いきなりハードなトレーニングをするのではなくまずはウォーミングアップから!
健康な身体作りのためには最大心拍数の60~70%の運動を30分以上するとよいと言われています。最大心拍数とはその人にとって一番早い心拍数、つまり運動負荷をかけて、最高に頑張った時の心拍数のことをいいます。
最大心拍数=220-年齢で計算します。
(計算例) 40歳の場合 220-40=180 となります。
目標心拍数とは最大心拍数の60~70%です。目標心拍数の運動をして健康な身体作りに役立てましょう。
目標心拍数の計算は次の通りです。
目標心拍数は (220-年齢)×0.6~0.7 です。
年代別の目標心拍数は次のとおりです↓↓
年齢 | 目標の心拍数 |
20歳 | 120~140(回/分) |
30歳 | 114~133(回/分) |
40歳 | 108~126(回/分) |
50歳 | 102~119(回/分) |
60歳 | 96~112(回/分) |
心拍数でトレーニングするには?
心拍数:運動強度
脂肪を燃焼させるには最大心拍数の60%の心拍数(運動強度)で運動するのがよいなどといわれるように、心拍数は運動強度を示す指標として用いられます。
例えばレースにおける体力向上であれば目安の運動強度は、最大心拍数の85%以上を設定し心拍数を調整しましょう。
- レースにおける体力向上で最大心拍数の85%
- 持久力向上で最大心拍数の70~85%
- 脂肪燃焼、健康増進で最大心拍数の60~70%
- 運動初心者、ウォームアップ、クールダウンで最大心拍数の50~60%
で心拍数を調整するといいでしょう。
つまり「ウォーミングアップやクールダウン」と「持久力向上のトレーニング」では運動強度が違うので、目安の運動心拍数を設定しトレーニングすることで効率のいい結果が残せます。
目安の運動心拍数の計算方法
目安の運動心拍数=最大心拍数(220-年齢)×目安の運動強度(%) です。
(計算例) 40歳の場合
最大心拍数:220-40=180(回/分)
- レースにおける体力向上で最大心拍数の85%:180×0.85=153(回/分)
- 持久力向上で最大心拍数の70~85%:180×0.7~0.85=126~153(回/分)
- 脂肪燃焼、健康増進で最大心拍数の60~70%:180×0.6~0.7=108~126(回/分)
- 運動初心者、ウォームアップ、クールダウンで最大心拍数の50~60%:180×0.5~0.6=90~108(回/分)
目安の運動強度は他にも
- 体力回復や生活習慣病の改善のウォーキングで最大心拍数の50∼60%
- 脂肪燃焼、持久力アップのLSDやジョギングで最大心拍数の60∼70%
- 有酸素運動のジョギングで最大心拍数の70∼80%
- 筋力アップのインターバルで最大心拍数の80∼90%
などを参考にトレーニングによって目安の運動心拍数の設定を変えましょう。
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乳酸を防ぐLT値の計算方法は?
LT値という言葉を耳にしたことがありますか?
LT値とは「乳酸性作業閾(いき)値」とよばれるもので乳酸が急激に溜まり始めるポイントのことです。
ご存じの通り乳酸が溜まることによって足の疲労が増し長距離を走る場合、記録が落ちてしまいます。
つまり自分のLT値を知っておけばLT値を超えないようにペース配分し、長距離を無理なく走ることができるというわけ。
レースではLT値を超えないようにレースペースを考えましょう!
自分のLT値を知りトレーニングを積み、LT値を高め記録更新につなげましょう。
LT値の数値を出す計算式は次のとおりです↓↓
- LT値の数値を出す計算式
(最大心拍数ー安静時心拍数)×0.75+安静時心拍数
(計算例) 最大心拍数が150で安静時心拍数が60の場合
(150-60)×0.75+60=127.5(回/分) です。
つまり心拍数が127(回/分)を超えると乳酸が溜まり始めます。127(回/分)を超えないレースペースを心がけると、長距離を無理なく走ることができちゃいます!
但しこの計算式はあくまでも目安のための計算式なので正確なLT値を知るには専門的な測定がおすすめです。自分自身のLT値を正確に把握したい場合は、専門機関で測ってもらいましょう。
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VO2MAXについて
VO2MAXという言葉もあまり聞きなれませんが知っておきましょう。
VO2MAXとは「最大酸素摂取量」のことで1分間で体重1kgあたり体内に取り込める酸素量の最大値のことをいいます。
自分のVO2MAXの数値を知ることによって長時間走ることができるようになっていきます。何故なら酸素を多く体内に取り込むことがエネルギー生成につながっていくからです。
VO2MAXの数値は30代の男性で40ml位です。世界的なマラソンランナーともなると80mlというランナーもいます。
VO2MAXの数値を出す計算式は次のとおりです↓↓
- VO2MAXの数値を出す計算式
15×(最大心拍数÷安静時心拍数)
(計算例) 最大心拍数が150で安静時心拍数が60の場合
15×(150÷60)=37.5(ml)
この計算式もおおよその目安です。正確には専門施設での計測やGPSウォッチで計測しましょう。
VO2MAXを高めることがエネルギーの生成につながるので、トレーニングによりVO2MAXを高める必要があります。最大心拍数と安静時心拍数の差が大きければVO2MAXの数値は大きくなります。
どのようなトレーニングをすると良いのでしょうか?
まずはインターバル走、ペース走、ビルドアップ走がおすすめです。トレーニングとしては最大心拍数の90%前後を目安とし運動強度としては高強度になるためあまり頻繁にし過ぎないようにしましょう。
疲労が溜まって逆効果になることもあります。疲労のないコンディションのいい時に実施するといいですね。
3日に1回ぐらいを目安にしVO2MAXを高めましょう!
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乳酸を防ぐLT値の計算方法!心拍数 まとめ
ランニングのトレーニング強度を変える際、心拍数は一つの大きな目安となります。
トレーニングの内容によって目安の運動強度を変え最大心拍数の何%にすればよいかを把握し設定すれば、無理なく効率の良いトレーニングができるでしょう。
LT値を意識し乳酸の溜まらないトレーニングやVO2MAXを向上させるトレーニングを取り入れ、更なるレベルアップを目標に頑張りましょう!
速く走れるようになりたいトレーニングとしてLSDがよく取り入れられます。LSDについてはこちらでまとめていますのでご覧ください。
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