富士登山に初挑戦するなら吉田ルートがおすすめです!
初心者の富士山登山について、注意点や不安解消のためのアドバイスを織り込みながら吉田ルートの富士登山を写真とともにレポートします。
今回は「富士登山ルート初心者おすすめ吉田ルートをレポート!不安解消法は?」と題して私が登った吉田ルートをご紹介します。
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目次
富士登山パーキング~シャトルバスで五合目へ
今回案内するのは ・・・
「マイカーを 富士山パーキング(旧山梨県立富士北麓駐車場) に停め、シャトルバスで富士スカイライン五合目に行き、そこから登山を開始し、七合目の山小屋に1泊して頂上を目指す。」
という吉田ルートの案内です。
まずは、富士山パーキングからシャトルバスで五合目まで行きます。
富士山パーキング
吉田ルートの登山開始は富士スカイライン五合目が出発地ですが、富士登山シーズン中はマイカー規制されているので、直接富士スカイライン五合目に車で行くことができません。
よって、マイカーで行く場合は、 富士山パーキング(旧山梨県立富士北麓駐車場)にマイカーを駐車して、シャトルバスで富士スカイライン五合目 まで行きます。
2019年4月から富士北麓駐車場は ”富士山パーキング” と名称変更となりました。
シャトルバスに乗って富士スカイライン五合目まで所要時間は45分です。
富士山パーキング(旧山梨県立富士北麓駐車場)は有料です。
マイカー規制期間中1台1回につき1,000円です。
シャトルバスは、往復2,000円(小人半額)です。
富士山パーキング(山梨県立富士北麓駐車場) についてはこちら⇒⇒富士山パーキング(山梨県立富士北麓駐車場)
富士山パーキング (山梨県立富士北麓駐車場) 利用案内・シャトルバス時刻表については こちらをクリック⇒⇒シャトルバス時刻表
富士山パーキング(山梨県立富士北麓駐車場) を午前9時30分に出発するシャトルバスに乗りました。 バスは 順調に 走行し、予定通り午前10時15分富士スカイライン五合目に到着しました。
残念ながら、生憎の雨模様です。
この日の天候は少しずつ良くなると言う予報もあったので決行しましたが、雨がきつくなるといった情報があれば、3,000m級の富士登山は断念することも考えなければなりません。
富士山五合目
ここで、早めの軽い昼食と高山病のリスクを下げるべく約2時間休憩を取りました。
富士スカイライン五合目は、標高2,305mあり「高山病に注意」しなければならない高さです。
そのためにも「身体を慣らす」必要があるのでここで「1~2時間休息」を取ることは大切です。
水分もこまめに摂っておきましょう。
高山病については詳しくまとめている記事がありますので こちら をクリックしてください。
登山道入口では美しい富士山を後世に引き継ぐため 「富士山保全協力金 1000円」 が必要です。
協力金を払うと記念品(木札)が貰えます。
木札を提示すると色々な周辺施設で優待が受けられるのでもとがとれます!
富士山レーダードーム館やふじさんミュージアムなどは木札提示で無料になります!
優待施設についてはこちらをクリック⇒⇒ 記念品(木札)優待施設
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富士登山吉田ルート五合目~山小屋(七合目)
富士山五合目出発
午後0時20分、雨の中、富士スカイライン五合目を出発。
2時間休息を取っている間、雨が止むことを願っていたのですが、止むことなく小雨の中を合羽を着て出発しました。
歩き始めて16分(午後0時36分)泉ケ滝に到着、分岐に出るので右の登りへ進みます。
吉田ルートの標識は、黄色のラインが入っていますので間違わないようにしてください。
ちなみに、 「須走ルートは赤色」・「富士宮ルートは青色」・「御殿場ルートは緑色」 です。
天候の悪い中を登山者が、列を作って登っていきます。 見晴らしゼロで残念(>_<)
天気が良ければ、クジラ形の山中湖なんかが見渡せるのですが、、、
ここで、登り方のアドバイスです。まずは無理のないペースで登ることが一番大事!
特に若い人は、初心者でも体力があるのでついついオーバーペースになりがちです。
高山病のリスクも増すのでペースはあくまでゆっくりというのが基本です。
そのためには、一歩一歩の歩幅を小さくしましょう。
特に背の高い人は足が長いので歩幅を大きく取りがちですが、足の筋肉を使いすぎることにもなるので、小股で登ることを意識しましょう。
雨や夜露で足場が濡れている場合、非常に滑りやすくなっているので特に注意しましょう。
富士山は標高も高いうえ、長丁場なので省エネで登り、体力を温存することが大切です。
そして、適度に休憩(水分補給)を取るようにしましょう。
初心者の目安としては1時間に10分程度休憩することが、理想かなと思います。
ただ、写真にあるように数珠つなぎになって、休憩できるスペースが確保できない所も多いので、山小屋前やスペースのある場所で臨機応変に休憩を取りましょう。
この日のように天候が悪く、気温もあまり上がらない日でも熱中症対策と高山病対策のために、こまめに水分を摂りましょう。
水分補給は、大切なので2ℓぐらいは持っていきたいところです。
その分荷物が重くなるので体力に自信のない人は、売店で購入するのも選択肢のひとつですが、 500mℓ のミネラルウォーターが 500円もします!
山小屋「鎌岩館」到着
午後2時50分、本日宿泊する山小屋「鎌岩館(2,790m)」に到着しました。
富士スカイライン五合目から歩き始めてちょうど2時間30分です。
鎌岩館は、個室のある2016年リニューアルの山小屋で今回は、その個室を予約していました。
個室といっても、2畳ほどです。夕飯のカレーライスと朝の軽食(携帯用)とトイレ使用料込みで、
1人当たり12000円到着時に前払いのシステムです。
相部屋は、こんな感じです。 寝袋が並んでます。
朝食用の軽食が前日に配られます。好きな時間にいただきましょう。
山小屋では、
- 多くの人が雑魚寝状態で就寝するので、静かに過ごさないといけません。
- トイレに行く人や、いびきの人などで熟睡はできないと思った方がいいでしょう。
注意点として、
- トイレは一旦山小屋を出て別になっている所が多いので場所を確認しておく!
- 出発時間がバラバラのため早朝、荷物の出し入れで音をたてないように準備しておく
富士山のトイレは、有料で1回100円~300円必要です。
宿泊している山小屋は、トイレ使用料込みの宿泊料金になっている所が多いです。
山小屋では、水が貴重なので風呂はもちろん、シャワーもありません。
洗面もないと思ってください。
歯磨きをしたい時は、トイレやその付近で磨き、各自持参した水ですすぎます。
睡眠時、音は少々気になりましたが、今回は個室だったので雑魚寝のように隣がひっついていなかった分、寝やすかったです。 インナーシュラフはあった方が安心です!
個室のある山小屋について詳しくは、 こちら で詳しくまとめています。
山小屋「鎌岩館」前でご来光
吉田ルート上ならどこからでもご来光を拝むことができます。
もちろん富士山頂でご来光を拝むのが一番ですが山頂近くで登山者渋滞が発生することがあります。今回は、天候も良くなかったためルート上でのご来光を期待することにしました。
鎌岩館からのご来光時間の目安です↓↓↓↓
7/1~7/31の間は 4:40~4:55
8/1~8/31の間は 5:00~5:10
9/1~9/10の間は 5:15~5:25
富士山頂でもほぼ同じぐらいの時間にご来光を拝むことができます。
頂上でご来光を拝む時
ほとんどの人は、頂上でご来光を見たいので早い時間に起きて出発していきます。
頂上でご来光を拝むためには、七合目を午前0時~午前1時ぐらいには出発する必要があります。
特に週末は混むので、早目に出なければ、渋滞して頂上までたどり着く前に太陽が昇って来てしまうことがあり、注意が必要です。
ベストな位置でご来光を拝みたいのなら、やはり平日の方が確実だと思います。
宿泊先の山小屋の人にアドバイスを受けるのもいいですね。
頂上でのご来光の場合は、出発時はまだ真っ暗なのでヘッドランプが必需品です。
ヘッドランプは色々な種類があり、初めてだとどんなものを選んだらいいか迷いますよね。
選ぶ基準としては、重さ、光量、使用時間 等です。
重さに関しては、軽い方がやはり楽です。
富士山登山は、周りにもたくさんの人がいるので結構明るいですしね。
近頃のヘッドランプは照度調整機能が付いているので、必要な明るさに調整して電池の消費を抑えることができます。
電池式や充電式もありますが、出発時は新品、満タンにして予備電池を用意しておくと安心です。
山小屋前でご来光を拝む時
ご来光を山小屋前で拝むことにしたので午前4時に起床しました。
前日の雨から、朝起きても、天候は良くありません。
午前4時44分少し明るくなってきましたが、結局この日はご来光は拝むことができませんでした。
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富士登山吉田ルート:山小屋~富士山頂
山小屋「鎌岩館」出発
午前5時ごろ足元も明るくなり、ヘッドランプのお世話にならなくてもいい時間に鎌岩館を出発。
鳥居荘(2,900m)、東洋館(3,000m)を経て 、、
午前5時27分、急に青空が広がってきました。 ヤッター!
喜んでいるのもつかの間、午前6時5分、八合目の太子館前(3,100m)に到着した時には、また雲が覆っていました。
ここからだんだんきつくなってきますが登山用ポールが助けてくれました!
七合目の鎌岩館を出て約1時間で着きました。天候以外は、ここまで順調です。
ここで少し休憩を取って、水分補給をしてからさらに進んでいくと太陽らしき丸い光がぼやけて見えます。
そうこうしていると、午前7時2分八合目の白雲荘(3,200m)に着きました。
太子館から約1時間です。
ここでも休憩を取り、その後午前7時24分元祖室(3,250m)を抜け、午前8時21分富士山本八合目のトモエ館(3,400m)までやって来ました。
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胸突き八丁
トモエ館を抜けると須走ルートとの合流地点の胸突江戸屋(3,400m)があります。
ここで須走ルートと合流するので混雑することが多いのですが、平日でもあり、ご来光目的の人達とは時間帯もずれていたので、混んでいませんでした。
この時青空が広がってきました!
午前8時44分、合流して進んで八合五勺まで来たところに、御来光館(3,450m)があります。
吉田ルートと須走ルートが合流した所から標識は、吉田ルートの黄色と須走ルートの赤色の両方のラインが入っています。
御来光館前で休憩を取った後、更に進んで行った午前9時14分、やっと鳥居が見えてきました。
鳥居が見えると神社が近いっ、頂上が近いと一気にテンションが上がってきます。
富士山九合目
鳥居を抜けるとすぐに九合目に着きます。
さらに40分進んだ所に立派な狛犬と鳥居があります。
富士山頂上浅間大社奥宮到着
ここをくぐると、いよいよ 富士山頂上浅間大社奥宮 に到着です!
午前5時に7合目の鎌岩館を出発し、午前10時20分頂上到着です。
休憩を多めに取っていたので、5時間20分かかりました。
初心者や体力的にやや不安のある人は、早めに出発してゆっくり時間をかけて、休憩を取りながら水分補給を忘れずに登ることが一番です。
そうすれば結局高山病にもならず、バテることなく登れます!
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富士山吉田ルート:最高峰「剣が峰」~お鉢巡り
富士山最高峰の剣が峰へ
ここで一息ついて富士山最高峰の″剣が峰″を目指しましょう。
富士山頂上奥宮の前をさらに進むと先の方に剣が峰が見えてきます。
その手前左手に見えるのが、先程とは別の「富士山頂上奥宮」と山小屋「頂上富士館」です。
更に進むと、御殿場ルートの下山口があります。
この御殿場ルート下山口の所に奇妙な石碑が立っています。
「富士山髙さ三七七八」と刻まれた石碑です。
1887年に「平板測量と三角法」を使って測量した時のものだそうです。
ちなみに、現在3776mになったのは、1926年に再測量した結果3775.63mとわかったからです。
石碑を過ぎると頂上富士宮館が見えてきてその横が頂上浅間大社奥宮です。
頂上浅間大社奥宮の鳥居をくぐると富士山頂郵便局があります。
この郵便局は、7月10日ごろ~8月20日ごろまで開局される”日本一高い所にある郵便局”です。
富士山頂オリジナル商品の販売もあります。また、登山証明書も発行しているので、興味のある方は是非立ち寄って下さい。
さらにすぐ横には、富士宮ルートの登山道があります。
この先を進んで行くと剣ヶ峰までの最後の上り坂(剣ヶ峰馬の背)です。
ここの斜面は、固い岩盤の上に砂が載ったとても滑りやすい 急傾斜なので注意が必要です。
下りなどは特に転倒に注意して下さい。
ついにたどり着きました!!
日本最高峰富士山剣ヶ峰 3776 m です。
日本最高峰富士山剣ヶ峰(午前11時45分)
日本で一番高い所に立った瞬間です。
ここでは、記念写真撮影のための行列ができています。
週末など混雑している時は、相当な待ち時間を覚悟しなければなりません。
一人で登ってきてる人もいますので、次の人は写真を撮ってあげましょう。
頂上には、気象庁の富士山特別地域気象観測所があります。
以前富士山レーダードームのあった所です。35年間富士山頂で活躍した後、役目を終え、現在レーダードームは「富士山レーダードーム館」として 「道の駅富士吉田」前にあります。
富士山保全協力金1000円を払った時にもらえる記念品(木札)提示で無料で入館できます!
(富士山レーダードーム館の一般の入場料は、大人610円)
剣ヶ峰での記念撮影を終え、お鉢巡りをしました。
お鉢巡りとは
お鉢巡りとは、火口の周りを一周することです。
一周は約2.4kmありますが、既に吉田ルートで登ってきた富士山頂上浅間大社奥宮から剣ヶ峰まで巡っているので、あと半周です。
今回は、右回りで火口を巡りちょうど一周に当たる富士山頂上浅間大社奥宮を通り過ぎ、その先にある吉田ルートと須走ルートの下山口まで巡ります。
巡っていると、左側に火口が大きく口を開けているのがわかります。
お鉢巡りはほぼ平坦で、一周巡るのに約1時間30分かかります。
今回、剣ヶ峰から吉田ルートと須走ルートの下山口までは、34分で巡って来たのでやや速いペースでした。
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下山~帰路
ひたすら下山
ここからは、延々とジグザグになった下山道を降りていくことになりますが、一ヶ所だけ注意が必要な所があります。
それは、吉田ルートと須走ルートが分かれる場所で、間違って須走ルートへ下りてしまったら吉田ルートには戻れません。富士スカイライン五合目に戻れなくなります。
吉田ルートと須走ルートの分岐の場所は、八合目下江戸屋付近です。左に行くと吉田ルート、右に行くと須走ルートの標識があります。標識にも下江戸屋分岐と書いてあります。
富士スカイライン五合目に帰らないとマイカーのある富士山パーキングにも戻れません。
須走ルートの降り口から富士山パーキングまでタクシーなんてことになりますので、そこの1ヶ所だけは、標識を見落とさないようにして下さい。
聞いた話ですが、標識を見ずにベテランらしき人について行って、その人が須走ルートへ下りる人だったので間違えたと言う話を聞きました。
人任せはダメですね。
今回は、ガスがかかっていて景色も殺風景でした。殺風景の下りを延々と下りるのは少々辛いです。
天気が良ければ、下界の景色も楽しめたのですが、、、
午後3時44分富士スカイライン五合目に戻ってきました。
下山口から富士スカイライン五合目まで3時間25分かかりました。
今回の下りは、ガスによって景色も良くなかったため、脇目も振らず下りて来たので予定より少し早かったかなと思います。
帰路
富士スカイライン五合目から富士山パーキング (山梨県立富士北麓駐車場)行きのバスに乗り帰路に着きました。
車窓から見た富士山が綺麗でした。 今頃、、、
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富士登山吉田ルート まとめ
今回は、天気も悪く景色のいい所をご紹介できなかったのが残念です。
それでも、登頂できたら良しとしましょう。山小屋のお客さんの話によると、以前に団体登山で強風のため登頂断念を2回経験したそうで、これで3度目の正直と話していました。
天候に合わせて富士山登山を計画できれば最高なんですげどね ♪
次回は、富士山頂からのご来光を拝みたいものです。山小屋では個室の方がおすすめです。詳しくは、関連記事→→富士登山の吉田ルートでは個室のある山小屋がおすすめ!をご覧ください。
関連記事:富士山登山の高山病対策と予防、かかりやすい人とは?
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