日本を象徴する国内最高峰の富士山(3776メートル)が、2013年6月ユネスコの世界遺産に登録されました。
正式名称は「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」です。
世界遺産に登録され、大勢の人達が富士山登山に訪れています。
例年富士山の山開きは
山梨県側の「吉田ルート」は
7月1日
静岡県側の「富士宮ルート」「御殿場ルート」「須走ルート」は
7月10日
となっています。
富士山登山は、各ルート5合目から登り始め7合目か8合目の山小屋で、早めに就寝し暗いうちに起きて山小屋を出発、頂上でご来光を見るというのが一般的ではないでしょうか。
また、山小屋でご来光に合わせ起床し、山小屋前でご来光を見るという人もいます。
いずれにせよ、登山途中で一泊するというのが一般的ではないでしょうか。
しかし、富士山に登るとき、山小屋が雑魚寝になるから嫌だという知人がいました。
確かに、富士山の山小屋では
「寝る=雑魚寝」
というイメージですよね⁈
ところが探したらあるのです。
何があるのか、それは
「個室が完備された山小屋」
です。
今回は、個室(半個室を含む)のある山小屋を案内します。
その前にまずは、個室にするメリットについて書いてみたいと思います。
私が、吉田ルートで富士山に登った時に個室を利用した経験を踏まえたメリットです。
目次
個室のメリット
プライバシー
雑魚寝では何をするにも、隣との距離がないのでプライバシーが保てません。
その点、たとえカーテンで仕切られたような個室(2畳ほど)であっても、その空間は自分達だけの空間になるので極端な話、裸になっても大丈夫ということです。
実際、私が利用した日は生憎の雨の日だったので、汗と雨で濡れた身体を拭いたり下着を着替えたりするのに、ゆっくりと着替えることができました。
雑魚寝の大部屋ではこうは、いかなかったと思います。
干せる
干せるというのは、濡れたものを乾かすために個室内の空間を利用できるということです。
ロープを利用して雨で濡れたカッパやタオル、帽子を干すことができたので、次の日、乾いた状態でリュックにしまうことができて良かったです。
雑魚寝の大部屋では、まず無理だったと思います。
隣とのスペース
雑魚寝では、隣との距離が近いため寝返りを打つのも難しいですが、個室ではスペースがあるので隣をあまり気にせず寝ることができました。
周りの音や翌日の登山の事を考え、やや興奮した状態の中、熟睡とまではいきませんが雑魚寝に比べれば、睡眠はとれたほうだと思います。
専用コンセント
私が利用した山小屋の個室には、専用のコンセントが設置されていたのでスマホの充電等、重宝しました。
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個室のある山小屋
吉田ルート
七合トモエ館
七合トモエ館は、標高2740メートル吉田口七合目にある山小屋で200名収容可能。
料金は、個室の平日・日曜・休日(2食付き)8800円
個室の土曜・休日前(2食付き) 9300円
でそれぞれ相部屋と比べ1000円高くなっています。
七合トモエ館の個室は、入口がカーテンで仕切られているタイプで電灯、ハンガー、鏡、コンセントが常備されています。
個室の種類は、
1名1室、2名1室(3名で予約した場合は3名1室)、5名1室(6名で予約した場合は6名1室)、8名1室(9~10名で予約した場合は9~10名1室)
があり
2名1室(3名で予約した場合は3名1室)は、インターネットまたは電話での予約で
1名1室、5名1室(6名で予約した場合は6名1室)、8名1室(9~10名で予約した場合は9~10名1室)は、電話のみの予約となります。
インターネット予約はこちらをクリック⇒⇒空き室状況の確認・インターネット予約
電話予約は、0555-24-6521
なおトモエ館には、本八合目トモエ館という山小屋もありますが本八合目トモエ館には個室はありません。
トモエ館についてはこちらをクリック⇒⇒七合目トモエ館

鎌岩館
鎌岩館は、標高2790メートル吉田口七合目にある山小屋で150名収容可能。
料金は、「個室」(定員2~4名)でルームチャージ1室33800円~
で西館、東館、曜日、休日前、お盆等で料金が変わります。
「眺望が売りの小部屋」(定員2~3名)でルームチャージ1室22700円~
で曜日、休日前、お盆等で料金が変わります。
「小部屋」(定員2~3名)でルームチャージ1室20700円~
で曜日、休日前、お盆等で料金が変わります。
それぞれ夕食代1人1300円、環境配慮型お手洗い維持管理費200×人数分が必要です。
個室にはコンセント、寝袋、枕、ベッドマット完備です。
予約はこちらをクリック⇒⇒インターネット予約/空室状況
鎌岩館についてはこちらをクリック⇒⇒富士山鎌岩館

東洋館
東洋館は、標高3000メートル吉田口七合目にある山小屋で320名収容可能。
料金は、
「セパレートタイプ(仕切りあり)」は、2名または3名の半個室仕切りタイプ、夕・朝食付きで
月~木(平日) 10000円
日曜・休日・金曜 10500円
土曜・休日前 11500円
「小部屋」は、5名または4名の貸切個室タイプ、夕・朝食付きで
月~木(平日) 5名利用11000円、4名利用13500円
日曜・休日・金曜 5名利用11500円、4名利用14000円
土曜・休日前 5名利用12500円、4名利用15000円
それぞれ30人程度の相部屋と比べ内容によって1500円~5000円高くなっています。
「セパレートタイプ」で寝袋・荷物用棚・仕切内専用電灯・コンセント
「小部屋」で寝袋・荷物用棚・部屋専用電灯・コンセント
が完備されています。
予約及び東洋館についてはこちらをクリック⇒⇒東洋館(お部屋とご予約)
富士宮ルート
新七合目御来光山荘
新七合目御来光山荘は、標高2780メートル富士宮口新七合目にある山小屋で180名収容可能。
個室の利用は平日のみとなってます。
料金は、一泊(素泊まり)6000円
一泊二食 8000円
(土曜日は1000円増し)です。
すべての部屋に電球スイッチと携帯専用のコンセントがあります。
予約フォームについてはこちらをクリック⇒⇒ご予約フォーム
電話予約は、0544-26-3942
山室は、090-4083-2233
新七合目御来光山荘についてはこちらをクリック⇒⇒御来光山荘

九合目万年雪山荘
九合目万年雪山荘は、標高3460メートル富士宮口九合目にある山小屋で250名収容可能。
1部屋4名~12名、全室カーテンで仕切られた個室。
金・土・祝日前は混雑状況に応じて相部屋になります。
1~2名など少人数の場合は、混雑してなくても相部屋になる可能性があります。
女性のみの登山者に安心の女性専用室の用意もあります。
できるかぎり皆がくつろげるよう案内してもらえます。
料金は、平日 一泊二食付 8000円
一泊一食付(夕食または朝食)7000円
素泊まり 6000円
土曜日は各々1000円アップです。
予約は、電話対応のみです。
万年雪山荘:090-7025-2236(シーズン中)
連絡先:0544-27-2355(渡辺自宅)
九合目万年雪山荘についてはこちらをクリック⇒⇒九合目万年雪山荘
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まとめ
現在(H30.4.25)私が確認できた個室・半個室のある山小屋は、
吉田ルートの
七合トモエ館・鎌岩館・東洋館の3館と
富士宮ルートの
新七合目御来光山荘・九合目万年雪山荘の2館です。
他にも個室のある山小屋があるかも知れませんが、抜けていたらごめんなさい。
なお、御殿場ルート、須走ルートでは、残念ながら個室のある山小屋は見つかりませんでした。
更に調査して、あれば追加更新していきたいと思います。
それでは皆さん、山小屋ではマナーを守り楽しく富士山登山を完歩しましょう。