ハッピーハイポキシアということばを最近ニュースでよく耳にします。幸せそうな名前ですが、危険な低酸素状態に陥っている症状を指すそうです。
酸素濃度が足りていない状態でも自覚症状がないので、気づかない状態がハッピー・ハイポキシアだといいます。新型コロナウイルスのニュースで聞かれるようになってきました。
自分の命を守るためにも、パルスオキシメーターで血中酸素量と脈拍を測定しておけば急激に重症化するリスクは減りそうです。
スポンサーリンク
目次
ハッピーハイポキシアとは

ハッピーハイポキシアの症状
ハッピーハイポキシアとは危険な低酸素状態にもかかわらず気づかないことです。
自宅療養しているコロナ感染者は急変しないか特に注意が必要です。
私たちの血液中の「酸素濃度、酸素飽和度」は、通常なら96%~98%ですがそれ以下の低酸素状態になっていても自覚症状がなく、苦しさを感じないまま話ができるためハッピー(幸せ)ハイポキシア(低酸素)とよばれています。
サイレント(静かな)ハイポキシアともよばれます。
血中酸素濃度が90%以下の呼吸不全といえる状態にもかかわらず自覚症状がないなんて怖いですよね。
新型コロナウイルスに感染した患者さんが保健所とのやり取りの時点では、軽症のようすだったのに入院先を探している間に、急激に悪化するケースをよく耳にします。これはコロナウイルスの影響で低酸素状態を感じにくくなったために低酸素状態の自覚がないハッピーハイポキシアに陥っていた患者さんの可能性が高いそうです。
ハッピーハイポキシアの状態になってしまうと、悪化のスピードがはやいため人工呼吸を必要としますが、昨今の病院のひっ迫問題で入院できないまま急激に重症化するケースが増えているのです。
なぜハッピーハイポキシアになる?
無症状や軽症のコロナ患者は原則、宿泊療養施設で過ごすこととされていますが、患者数が激増してきたので自宅療養する感染者も増えました。それにより、軽症から急激に悪化するケースが出てきて、ハッピーハイポキシアという症状が注目され始めました。
軽症のコロナ患者の急激な重症化をさけるためには、血液中の酸素飽和度を個々に「パルスオキシメーター」で測定してもらい、定期的に報告することが急がれます。
スポンサーリンク
パルスオキシメーターとは

血中酸素濃度
パルス(脈)オキシ(酸素)メーター(測量計)は、血中酸素濃度計ともよばれ、新型コロナウイルスに感染した患者さんに保健所から貸し出されることもあります。指先で簡単に測定できるので、血中酸素濃度と脈拍の変化がないかチェックすることができます。
健康な状態の人なら、血中酸素濃度は96〜99%近くが標準値です。
95%以下になり、90%を切るとかなり危険な状態といわれています。
コロナウイルスの影響で低酸素状態を感じにくくなっていているかもしれない時にはパルスオキシメーターで自分の血中酸素濃度と脈拍を測り重症化するのを防ぐのが理想的です。
パルスオキシメーター規格品を選ぶ!
肺や心臓の機能チェックに役立つパルスオキシメーターは、家庭でも購入することができますが、もちろん新型コロナウイルスの感染判断をすることはできません。
世間ではパルスオキシメーターに注目が集まっていますが、インターネットで購入する場合は、JIS(日本工業規格)やISO(国際標準化機構)などの規格に準拠しているものを選べば安心です。粗悪な安価なものも出回っているので気をつけましょう。
パルスオキシメーターがない場合
パルスオキシメーターがない場合はどうしたらいいのでしょうか?
静かに寝ているままだと低酸素状態でも自覚症状がなくハッピーハイポキシアから重症化してしまうことがありますが、チェック方法があります。
- 室内を6分間歩いてみる(6分間歩行試験)
- 定期的(1時間ごと)に胸に手を当てて呼吸回数に変化がないか
- 定期的(1時間ごと)に脈拍を測定して変化がないか
- 唇や指先が紫色になっていないか
- 会話の反応が悪くなっていないか
- トイレに行ってみた時に呼吸が荒くなっていないか
- 階段が急にのぼれなくなっていないか
などのチェック方法があります。
低酸素と思わしき症状が出たときはすぐに医療機関に連絡しましょう。重症化する前に連絡先の電話番号を準備しておいたり、入院時の持ち物を元気なうちに準備しておくと、スムーズな入院ができますね。

宿泊療養の必需品
- 携帯電話充電器や延長コードは必須アイテム
- 普段の部屋着を持参する
- 療養先には、最低限の洗面具はあるが自分に合ったお気に入りシャンプーやリンスを持参する
- 療養先のスリッパは使い捨て用のため履きづらいので室内履きを準備する
- 洗濯は感染者が各自で手洗いし室内干しして使いまわすことになるので乾きやすいものにする
- アルコール消毒ティッシュやアルコール消毒液は常時使うので多めがよい
など、不自由を少しでも軽減させたいものです。
スポンサーリンク
ハッピーハイポキシア まとめ
若いコロナ感染者でも、発熱や呼吸がみだれることがありますよね。ましてや高齢者で持病のある人は、ベッドに横になったままのことが多いと思はわれます。呼吸に異常があっても自覚症状がないハッピーハイポキシアはとても怖いことです。
パルスオキシメーターでの血中酸素濃度や脈拍の測定が重症化を防ぐ有効手段です。
また、一人暮らしの場合は、いざ入院となってから持ち物を準備するのは大変なこともあります。
元気なうちに充電器や延長コードなど個人的な必須アイテムをメモしておいてスムーズに入院できるようにしておきましょう。
まずは、感染防止を徹底することですね。